薬局に来た女の子『これください』薬剤師「ごめんね、そういうの売ってないんだ」女の子が買いに来たものとは・・・
あなたは奇跡のような体験をしたことがあるでしょうか?
今回ご紹介するのは、アメリカ人のテスという女の子の奇跡のようなお話です。
テスは明るく元気な8歳になったばかりの女の子。
テスの家族はパパ、ママ、そして弟のアンドリューの4人。
ある日テスは、両親がアンドリューのことについて話しているのを耳にしてしまいます。
その内容とは・・・
アンドリューが重い病気であり、家にはまったくお金が残っていないという厳しい現実でした。
家族は今よりも家賃の安い小さなアパートに移りすまなければならないほど余裕がなく、
家には弟のアンドリューの病気を治す為に必要な医療費を支払うお金がありませんでした。
そうは言ってもアンドリューには手術が必要です。
「アンドリューが助かるには、奇跡が必要かもしれない」
テスは、パパがそんな言葉を口にしているのを耳にして、あることを思いついたのです。
それは・・・
テスは、自分の貯金箱を開けて中に入っていた小銭の数を何度も確かめます。
そして再び小銭を貯金箱の中へと戻し、
それを抱えてこっそりと誰にも知られないように家を出ました。
テスは家からそう遠くない薬局へたどり着き、
カウンターの前の列に並び順番を待ちます。
しかし・・・一向に終わる気配のない薬剤師と前の客との長話。
足踏みをしたり咳払いをしてみても気づく様子がなかったので、
テスはついにしびれをきらして、貯金箱に入った小銭を薬局のカウンターへとぶちまけました。
これにはさすがに気付いた薬剤師。
やっとテスの方を向いて、話しかけました。
「久しぶりに会った弟と話していたんだ、気付かなくてごめんよ。何が欲しいの?」
そう言うと、テスは
「私にも弟がいる!」
と興奮気味に言いました。
そして・・・
「でも病気で・・・だから弟のために奇跡を買いにきたの」
薬剤師の男性は、テスの言った意味がよく分からないという様な
表情を浮かべていたので、テスは更にこう続けました。
「私の弟アンドリューっていうの。
頭の中にできものがあって、それがだんだん大きくなっているの。
パパがアンドリューを助けるお金がないって言ってたから、
キセキがいくらで買えるのか知りたくて・・・」
そして悲しげな顔をして薬剤師は
「おじょうちゃん、力になってあげられなくてごめんな。
残念だけど奇跡は売ってないんだ。」
「お願いします、お金はあるの。
これで足りないならもっと持ってくるからお願いします。
値段を教えてください!」
すると今度は横で話を聞いていた薬剤師の弟が、テスに質問をしました。
「どんな奇跡が必要なのか分かる?」
テスは貯金箱を抱きしめながらその思いを伝えました。
「分からない。
けど、手術が必要でパパがお金がないって言ったから私が払おうと思ったの」
「いくら持ってるの?」
そして、テスは「1ドルと11セント」
それを聞いた薬剤師の弟は少し笑い、微笑みながらテスにこう伝えました。
「笑ってごめんね。あまりにも偶然で驚いたんだ。
君の弟に必要な”奇跡”もちょうど同じ値段だったから」
薬剤師の弟はそう言うと、テスの持っていた小銭を受け取りテスを家まで送り届けました。
テスの家に到着すると、テスの両親は驚きの表情を浮かべます。
自分の娘を送り届けてくれた男性は、実はとても名の知れた脳外科医だったのです。
そしてその両親が驚きの表情を浮かべる中、彼は
「アンドリューの手術を無償で引き受けさせてもらえませんか」
と申し出たのです。
アンドリューの手術はすぐに行われ、無事成功しました。
退院までもそう長くはなかったと言います。
テスの両親は、この奇跡に驚くばかりで言葉がみつかりませんでした。
手術の本当の値段はいくらだったのかと尋ねると、テスは微笑みました。
そう、テスは答えを知っていたからです。
「1ドル11セント・・・
そして彼女の奇跡を信じる気持ち」
だということを。
弟のことを思い、奇跡を信じて疑わない彼女の強い思いに、
気持ちが強く動かされるのもわかりますね。
お金がなくても、この少女のように諦めない気持ちを信じて疑わない気持ちが
奇跡に繋がる場合もあるという事を改めて教えさせられた気がしました。
いかがでしたか?
これはまさに奇跡ですね!
女の子の弟を助けたいという強い思いが奇跡を引き起こしたのですね。
とても感動的なお話でした。
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